年々、時間が過ぎるのがあっという間になっていくのを感じる。子供の頃は一つ学年が上がるのにあんなに時間がかかったたのに、今や1年ぐらい一瞬にしか感じられない。『葬送のフリーレン』のフリーレンじゃないけど、時々「1年ぐらい」と考えている自分がいる。歳をとるって実に恐ろしい。
まさにこれと同じようなセリフを、『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』第4話「ココロノキオク」で聞きいた。このセリフを言ったのは水無月かれん。以前はプリキュアの1人・キュアアクアとして活躍した彼女は、現在は大病院の医師として勤務をしている。
そんな彼女は、足を怪我して入院している高校生・ナナに対して「1年後目指して頑張りましょう」とリハビリを勧める。しかし、ナナからは「1年後とか……そんなの全然大丈夫じゃないって!」と反発を買ってしまう。高校で陸上部に所属していたナナにとって、1年という時間はリハビリに専念するにはあまりに長い時間だった。しかし、その感覚が大人になったかれんには欠如していた。結果、ナナはリハビリを拒絶してしまう。
ナナと接し方に悩むかれん。少しでもナナの気持ちに寄り添えるように、彼女の目線の立つ努力を重ねていく。その過程で自信の子供時代を立ち返り、当時の感覚を取り戻していく。その結果、シャドウと呼ばれる存在と対面したかれんは再びキュアアクアへと再び姿を変え、これを討伐して見せたのだ。
大人になるにつれて子供の頃の感覚は薄れてしまう。こと、時間に対しての感覚は如実に変わっていく。子供時代ほど“一瞬の尊さ”は感じられなくなってしまうのだ。
こればかりは致し方がないことだとは思う。しかしながら、時には過去の自分を振り返り“一瞬の尊さ”を噛み締める必要もある。それを教えてくれたのが『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』第4話「ココロノキオク」だ。少なからず、大人の感覚のみで生きているとプリキュアにはなれないらしい。
著:一野大悟
TVアニメ『キボウノチカラ~オトナプリキュア’23~』
NHK Eテレにて10月7日(土)18時25分から放送開始
■STAFF:
原作:東堂いづみ
キャラクター原案:稲上 晃 川村敏江
シリーズディレクター:浜名孝行
シリーズ構成:成田良美
キャラクターデザイン:中嶋敦子
音楽:佐藤直紀
美術監督:川上美穂
色彩設計:安住 唯
撮影監督:下崎 昭
編集:小野寺桂子
音響監督:菅原三穂
アニメーション制作:東映アニメーション・スタジオディーン
製作:2023 キボウノチカラ オトナプリキュア製作委員会
■CAST:
夢原のぞみ:三瓶由布子
夏木りん:竹内順子
春日野うらら:伊瀬茉莉也
秋元こまち:永野 愛
水無月かれん:前田 愛
美々野くるみ:仙台エリ
日向咲:樹元オリエ
美翔舞:榎本温子
オープニングテーマ:「ときめき」
歌:いきものがかり
作詞・作曲:水野良樹 編曲:島田昌典
(ソニー・ミュージックレーベルズ)
エンディングテーマ:「雫のプリキュア」
歌:キュア・カルテット(五條真由美、うちやえゆか、工藤真由、宮本佳那子)
作詞:只野菜摘 作曲:高木 洋 編曲:馬瀬みさき
(株式会社マーベラス)
公式サイト:otonaprecure2023.com
プリキュアシリーズ公式ポータル:https://anime-precure.com/
公式 X(旧 Twitter):https://twitter.com/precure_15th
(c)2023 キボウノチカラ オトナプリキュア製作委員会